【庭曜日の虫めがね】キツネノテブクロ

 



キツネノテブクロ、フォックスグローブ、あるいは、ジギタリス。ゆるやかにらせんをえがいたつぼみが、下から順々に咲いていきます。ジギタリスは、ギリシャ語で「指」を意味するそうです。狐の手袋という名前が愛らしいですね。キンギョソウと同じ、ゴマノハグサ科の植物です。


スコットランドの庭の写真を見ている時、あざやかな赤紫色のフォックスグローブを知りました。その花はおそらく、ほとんど境界のない、自然と一つになった庭に咲いていて、丈もたかく、つぼみも大きく、まるで美しい蛾の繭のようでした。


あこがれの花の種を手に入れたのは去年のこと。芽が出て、葉をのばし、冬を越して、ようやくこの初夏に咲きました。口の閉じたつぼみがひらくと、内側に独特の斑点模様があることがわかります。