冷たい空気が呼び覚ますもの リュドミラ・ウリツカヤ『子供時代』



秋の空気を感じて

庭の植物たちも

衣替えをしたように

顔つきが変わりました。



はしゃいでいた

夏の子も

すまし顔の

秋の子に。






今日

紹介する一冊は

第二次世界大戦が

終わったばかりの

ロシアを舞台にした

短編集。





『子供時代』
作/リュドミラ・ウリツカヤ
絵/ウラジーミル・リュバロフ
新潮社 定価(1,800円+税)



海外の優れた小説で

楽しませてくれる

新潮クレストブックスの一冊です。



他のシリーズより

少し丈が短いこの本。

濃密なイラストも手伝って

ちょっと特別な感じがします。



主人公は

子どもたち。



身寄りのない子、

いじめられっ子、

遠くへ預けられた子、

お金をなくしてしまった子。



自分の話ではないのに、

どこか懐かしい。

それは、

誰かの体温の残った

てぶくろを

うっかりはめてしまったような

むずかゆい懐かしさ。



梨木香歩さんが

文を寄せています。



“旧ソ連の日常のディテールが、

足裏のしびれや痛み、しんしんと肩を、

肘回りを浸食してくる冷たさの実感を伴って迫ってくる。

その積み重ねの上に、読者は不意に天上から

陽が差してくるような幸福感を

主人公の子どもたちとともに体験することになる。

脈打つ世界との間に遮るものは何もなく、

一方的にやってくる世界の鼓動を

そのまま無防備に五感で受け止めざるを得ない

子どもの辛さと、

新鮮なまま感受する謙虚さ――

それらを支えたのは、スターリン時代の

暗い抑圧の中にあっても

消し去るこどの出来なかった、

生命(いのち)の力の、光溢れる強靭さそのものである。”






ナンキンハゼの実も

もうじきはぜます。



フウのとげとげボールや

まつぼっくりとあわせて

リースでも作ろうかな……と

森太郎が店主に相談していました。



どんどん

ひんやりする空気。



あたたかくして

お過ごしください。



≪11月の手づくり会のおしらせ≫


11月上旬に

きつねのこんを作る予定です。






絵本から

とびだしてきたように

そのままの姿が

愛らしい、こん。






『こんとあき』
作/林明子
福音館書店 定価(1,300円+税)



ふわふわのファーを

使って作ります。



参加ご希望の方は

ご相談ください。



お待ちしています!



≪森の雑貨屋さん≫






お花のコサージュを

秋の装いにいかがですか?



≪10月のおはなしの森をたのしむ会≫




●羊毛刺繍の

 カルトナージュを作ろう






10月13日(火)

10:30~12:30


定員6名

講習費1300円


講師:羊毛フェルト教室バムセ 鳥飼さん



カルトナージュは

厚紙の箱に布や紙を貼って作る

フランスの伝統的なクラフトです。



今回は

羊毛刺繍とカルトナージュを

どちらも少しずつ体験できる

よくばりコースです!



チクチク・ペタペタ

かわいい箱を

つくりましょう。



●秋の草花を

 アレンジしましょう






10月22日(木)

10:30~12:30


定員6名

講習費2800円

講師:フラワーコーディネーター 飯田さん

☆花バサミをお持ちください。


秋風が吹く十月。


季節に寄り添うお花との出会いを

楽しみましょう。


生花のアレンジです。


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☆手づくり会には予約が必要です。


参加ご希望の方は、キットを用意しますので

電話(059-222-5554)または

メール(ohanasi-gurimu@celery.ocn.ne.jp)などで

ご予約ください。