庭づくりをはじめる秋の日に。庭で暮らす生きものたちとふれあいながら、自然の変化を感じます。『つちづくり にわづくり』文/ケイト・メスナー 絵/クリストファー・サイラス・ニール 訳/小梨直 福音館書店


あさと 夜のじかんは

だいぶ すずしくなりました。


ナンキンハゼの木には

実が たわわに みのっています。






来年の 春に咲く花のたねを

まく季節です。


たねを まくのは 土。


庭づくりの きほんは

土づくりに あります。






麦わら帽子をかぶった すてきなおばあちゃんと

好奇心いっぱいの まごむすめが 

四季を通じて 庭を親しむ様子が

やわらかなトーンのあざやかさで

描かれています。



『つちづくり にわづくり』
文/ケイト・メスナー 
絵/クリストファー・サイラス・ニール 
訳/小梨直 
福音館書店  定価(1600円+税)
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庭の土の中には どんなせかいが

ひろがっているのでしょう。


じめんのしたは おおいそがしよ。

ミミズや むしたちが

ほったり かきまぜたりして、

つちを ふかふかにしている。

もう みんな せっせと

はたらいているの。


おばあちゃんは 教えてくれます。




森の庭にも ちいさないきものたちが

たくさん 暮らしています。






ミミズ ダンゴムシ

なめくじ とかげ

あり カタツムリ

蝶や 蛾の 幼虫たち。






ちいさな生きものたちは

葉っぱや 枝を 土にかえて

庭を豊かに してくれるのです。



もちろん なかには

花やさくもつを 食べてしまう

生きものたちも います。


たいせつに そだてていた

花や木が 枯れてしまうと

がっかり してしまいますね。






困ったな、と思っていると

鳥がやってきて ついばんでいったり

季節がかわって 姿をみなく なります。






庭づくりに しっぱいは ありません。

どんなことをしても

なにか 変化が 起きるからです。

にわの おかえし と

こころのなかで 呼んでいます。






絵本の中で 季節は巡って

やがて 冬が やってきます。


はのおちた えだや

ふりつもった ゆきのしたには

はるをまつ おにわが

そっくり ねむっている。


裏庭の 土の中でも

植木鉢の 土の中でも

次の季節をまつ いのちが

はぐくまれます。