七月の詩 「光といっしょに」(新川和江『いつもどこかで』大日本図書より)



七月になりました。






光といっしょに



みどりの森には

止まりごこちのよい枝も

かあさんが えさをはこんでくれる

あたたかい巣もあるけれど



はじめてきく すてきなうたが

早くおいで!早くおいで!

と 空のおくから

小鳥をしきりに呼ぶのでしょうね



あのうたを

風といっしょにうたってみたい

光といっしょにうたってみたい



そう思って

いっしょうけんめいとんで行く小鳥は

じぶんでは見えないけれど

空のなかで

キラリ つばさがうつくしくかがやくの



かぜきりばねがつよくなって

とおい国へも

とんで行けるようになるの




『いつもどこかで』
著/新川和江
大日本図書



今月もよろしく

おねがいします。